「ダニーデンの研究」の結果は、様々な分野に影響を及ぼしているようです。
「人間は、通常、期待されていることしか視点をあてていないから、その他の兆候は、見逃してしまうことが多い。
そして、後になってから、そういえば、と気付くことになる。」
と言うのは、ロンドンのキングス・カレッジのマイケル・ラッター教授。
そのひとつが昨日投稿の睡眠「寝る子は育つ」の科学的根拠
また別の例は、テレビを見る時間の長さ。
子どもの頃、テレビを長時間見ていると、大人になってどんな影響が出てくるのでしょうか。。。
良くないということは、ずっと言われていますが、見る時間の長さがこんな違いを生み出すことになるとは!
それが、将来の就業状況や収入の度合いまでわかるものさしになるとしたら。。。
日本の教育事情とは多少異なるかもしれませんが、
ダニーデンの研究結果は、こんなことを示唆しています。
IQや家族の経済状態に関わらず、
- 子ども時代テレビをより長く見ていた人々は、コレステロールのレベルが健康的ではないレベルにあがる傾向にある。
- タバコを吸うようになる傾向にある。
- 長時間テレビを見ていた子どもたちは、それほど見ていない子どもたちに比べ、高等教育や大学で、資格を取得しないまま終ってしまう率が3倍にものぼる。
- 逆に、テレビを見る時間が最も少ない子どもたちは、高校を卒業し、大学で資格を得る率が、4倍にものぼる。
つまり、学業にふるわないこととなる、と恐ろしい予告を出しています。
「米国小児学会」では、1日2時間以内に留めておくことを奨励しているということ。
ダニーデンの研究は、1972年から始まっている調査なので、当時は、テレビが茶の間の娯楽の主体です。
私の懸念は、テレビゲームやフマフォの影響が、現在の若者たちの未来にどのような影響を及ぼすか、ということです。
インターネットの世界は、すばらしいものです。その恩恵は、計り知れません。
うまく使ったら、情報源として活用できるだけでなく、広く世界にネットワークを張り、ネットを使用してのビジネスで大きな成功を修めるなど、様々なメリットを生み出すことができます。
一方、その弊害も測り知れなく大きなものです。
ネットの世界にはまり実生活での学習や交流を怠るために社会でどう動いていいのかわからなくなったり、ネットでのいじめや詐欺で自殺にまで追い込まれてしまったりと、使い方を間違えたら、子どもたちの未来が滅ぼされることになります。
これは、人ごとではなく、もう、子どもたちの世界に蔓延していることです。
スマフォの使い方を巡って親子の喧嘩が絶えない、あるいは、親があきらめてしまう例もたくさんあります。東西を問わずです。
スマフォをいじること以外に遊びを見つけられないような子どもにしてしまわないためには、そして、スマフォをいじりたいあまり、学びを犠牲にしてしまう子どもにしてしまわないようにするのは、どうしたらいいか。
それは、また、別の折に触れていきます。