40%に相当するのが、順応性を持って環境に適応していくパーソナリティ。
このフィルムに例としてあがっているのは、エリン・ハリソンという自営業の女性で、こんなふうに自己描写しています。
「私の生活はよくオーガナイズできているし、とってもアクティブに動くし、状況に合わせて行動する。」
「場によって、そして、状況に応じて、自信を持ってリーダーになることもあるし、後ろに控えて聞いているだけこともある。どちらの場合においても、それが状況に合わせた流れだから。」
自分のありように、自信に溢れています。
ダニーデンの研究者たちは、こう言います。
「順応性のある人々は、柔軟性に富み、機知に富み、場に適応した動きをする」
これは、生まれながらというよりも、みな、生まれてからの生活の中で身に付けてきたもののように思えます。
環境に適応することで、生来の自分の持つ能力を発揮することができます。
ハリソンさんの言う、「オーガナイズが上手」というのは、これは、普段の生活の中で学ぶことです。
「オーガナイズ」という言葉を一言で表す日本語がないのですが、オーガナイズというのは、いろいろな意味を含みます。
優先順位を決める
計画を立てる
準備を整える
時間を管理する
といったことが、すべて上手にでき、生活にリズムがあり、1日の中に活動的にたくさんのことを詰め込むことができるのが、オーガナイズの意味です。
こうしたことを身につけるのは、教えてもらう必要があります。
子どもが自分だけで習得できることではないからです。
機知に富むためには、多くの体験が要ります。
場に順応するにも、たくさんの場を踏んでいることが必要です。
ということは、社会における順応性を身につけるというのは、生来のものというよりも、むしろ、生まれてからの毎日の生活体験の中で身につけるものだと言っていいと思います。
生まれてきた赤ちゃんは、一人として、生活をオーガナイズする術など持ち合わせていません。
規律のある生活を好み、オーガナイズすることを学びやすい生まれながらの資質というのはあるかもしれません。
しかしながら、ここでいう社会への適応性は、毎日の生活の中で体験と周りからの教えを通して学ぶものだと言えましょう。
研究者たちは、こう言います。
「自信家の子どもたち」「控えめの子どもたち」「適応性を持った子どもたち」は、全般的に
前向きな姿勢を特性として持ち、
社会に貢献するメンバーとなり、
概して、
幸せな結婚生活を持ち、
友達を持ち、
仕事で成功し、
健康的な生活を送る
大人になっている。